2014年9月29日月曜日

パンツのお礼

Rちゃんはオーシャンによく来てくれる子で、
二十代後半のかわいい女の子です。
こないだ来てくれたときに僕が、
「すっかり秋風が吹いてきたねー。
十代の頃は強い秋風で女子のパンツがめくれるのが楽しみだったなー」
と感慨深げにつぶやくと、
Rちゃんはスカートがめくれた思い出話をしてくれました。

「私が高校生だった頃……」とRちゃん。

下校中コンビニに寄ろうとした時に、
強い風が吹いて、
勢いよくスカートがめくれあがったから
パンツ丸出しになったことがあって。

急いでスカートを手で押さえて
『げっ、誰かに見られてないかな』って周りを見渡したら
向かいの歩道からじーっとこっちを見てる人と目が合って。
20代前半の大工の格好をした若い男と。

ガーン見られた、くそう……と思いながら
逃げるように近くのコンビニに入ったら、
その男も後ろから付いて来て。

『何この人、気持ちわる……』って
怖くなってすぐにレジにならんだの。

『◯◯◯円になります。』って店員さんが
言ったから財布をだそうとしたら、
サッとその男が隣に来てね、
なんとね、お金を出してきて。

『え?』ってその人をみるとその人は穏やかな笑顔で
『いいよいいよ。ありがとう』って。
って、言ってないんだけど。
言ってないんだけど、
笑顔から感謝の気持ちが強く伝わってきてね。

それならってことで、
『ありがとうございます』
っておごってもらったの。
そして最後はその人
笑顔でお見送りまでしてくれたんだ。

——ふーん、何を買ってもらったの?

うーん……。
あんまり思い出せないけど
確かおにぎりとお茶ぐらいだったから、
私のパンツは数百円ってことか。

上出来だね。

——……うん、良い仕事したね。

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