2012年4月30日月曜日

ビールフェア

・今日は「ベルギービールウィークエンド名古屋」
オーシャンスタッフで行ってきます。
「舌を肥やす会〈出張版〉」です。
こういう場では飲みすぎ味覚ばかにならないためにも、
TMN張りのセルフコントロールが必要です。

・先週のお惣菜プレートランチには、
「新じゃがと春キャベツのコロッケ」がついていました。
来週もあると思いますけど、
このクリーミーなコロッケをぜひ食べにきてください。
おいしいです。
ぼくは昨日まかないではじめて食べて腰を抜かしました。
「新春初ドッキリ」ではありません。
ちゃんとしたコロッケです。

・伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』の中にこんな言葉がありました。
「自分の嫌いなものをあれこれ考えるのはとても愉しいことです。
美的感覚とは嫌悪の集積である、と誰かがいったっけ」

ぼくはこれを読んですぐに、
「おれはなにが嫌いなんだろう」って考えはじめたんですけど、
嫌いなものってなかなか出てこないです。
なんとなく敬遠してるものはありますけど、
「おれはこれがすごく嫌いだ」と、
本気で親の敵みたいに言えるようなことって少ないです。
しばらく考えてみようと思います。

ううう、ベルギービールが楽しみだ。
ぜったいこれは嫌いじゃないな。

2012年4月29日日曜日

スメラナイ

・4月に入って毎日畑に色んな種が蒔かれ、
苗が植えられています。
成長する苗、そして息絶えていく苗がいます。
かなしいかな、一昨日のサランチョロのナエ美は他界しました。
植えた時点で、熱い太陽に即刻ノックダウンでしたけど、
やっぱり次の日も元気を取り戻しませんでした。

ナエ美のあとを引き継いで、
ナスタチウムがやってきました。
今日はレモングラスを植える予定です。

・今週からパスタランチでは、
「ローズマリーを使ったクルミのぺペロンチーノ」
を出しています。

もちろんオーシャン畑のローズマリーです。
一皿毎の注文で千切りますから、
カオリが優雅なことこのうえないです。
ユウガット、ナイススメル。

・そういえば昔、たばこのJTが、
臭わないタバコを発売するにあたって
新しいジャンルの名前を募集していました。
もし採用されたら1000万円とか、
けっこうな賞金でした。

それで当時ぼくが勤めていた会社の社長は、
事務所で半日ぐらいずっと考えて、
とうとう「スメラナイ」という名称を思いつきハガキで応募しました。

ふつうのたばこ、
メンソールたばこ、
スメラナイたばこ、
という具合です。

けっきょくJTが採用したのは「プライム」という、
それこそ成功の臭いすら感じさせないような名称でした。
案の定そのプライムは2010年で廃止になったみたいです。
スメラナイだったら、
もうちょっともったかもしれませんよ。

2012年4月28日土曜日

ちゃんと宣伝

・ゴールデンイエロートマトの苗がお店に出てます。
オーシャンではたまにお店で野菜の苗を売っています。

昨日サランチョロの苗を家から持っていって、
ハーブガーデンに植えました。
かわいそうに、家においたまましばらくぼくが忘れていたので、
だいぶナエっとしちゃっていました。
しかも苗なのに色がゴールデンイエローになってしまいました。
生き返ったあかつきにはナエ美と呼んでやることにします。
こういうオスメスが定かでないものに命名するときは、
女性名にかぎります。
男の名前なんかつけたら世話をぜったい忘れるんですから。

・5月12日から20日までオーシャンでは二階の展示フロアを使って、
「Little EAGLE」の新作展を開催しています。
ご飯を食べにきがてら、
洋服でも身に着てください。
じゃなくて、見に来てください。

そして20日の最終日には、
アリシア・ベイ=ローレルさんのライブがあります。
ウッドデッキでの風になびくライブになりそうです。
夕陽が沈む時間と重なることでしょう。
すごく、気持ちのよい時間になりそうじゃありませんか。

それにしても今日はスタッフブログというかんじだ。
ちゃんとぼくも宣伝ができるんです。

2012年4月27日金曜日

カツをムネに

働くこと、
バイトでいること、
その不安定さ。
決められた習慣のないこと、
仕事で予期してないことがやってくることはよくあります。

たとえば、明日からペンキ塗りを頼まれていて、
材料もなにもかも用意して現場に行ってみると、
実はまだ仮設足場が立ってなくて何もできず一日が潰れてしまう。
それが一人親方だとして日当2万円の計算でいたとしたら、
その分は丸損です。

こういうこともあります。
居酒屋へバイトに行ったけど、
お客さんがまったく来なくて早上がりをすることになってしまう。
あまり出勤できない学生なら月収にもろに響いて、
携帯電話のお金を払うのにも困るかもしれない。

ノルマ制の営業マンならこうです。
成績がぜんぜん上がらずこのまま月末を迎えると、
歩合給がつかずに固定月給の8万円しかもらえない。
一日もムダにしたくないのに、
上司の緊急ミーティングがはじまって、
その日はまともに仕事ができずに終わってしまう。

楽観的な人なら、
「早く帰れるからラッキー」みたいに思えたりもします。
でもだいたいは「ふざけるな!」ってことになるでしょう。
で、そういう「ふざけるな!」ってなったとき、
いったい誰が「ふざけるな!」になるんですか?

こういう予期せぬ事態はどんな仕事にも勃発しそうです。
そしてそれを解決するのに、
アメリカ式なら労働者VS会社の裁判。
キューバ式なら「じゃみんな働く時間も給料も一緒!」
というふうになりそうです。
でも、なにか良い環境のまま解決できる方法はないんですかね。

矢沢永吉に聞いたら、
「上がりたい!って思わないの?」
なんて言葉が返ってきそうです。
「上がりたい!」って思ったらたぶん、
「ふざけるな!」っていう言葉は自分に返ってきそうです。

ふざけるな、いけるぞおれ!
になって、カツが入ります。
システムよりも、カツが必要なときがあります。

好きな人のカツを胸に、
から揚げは胸よりもモモに。

2012年4月26日木曜日

エスプレッソマシン

・ついにエスプレッソマシンがオーシャンにやってきました。
でも、まだ仮設です。
本設置ではありません。
昨日は実験のために何杯もコーヒーを味見したとこです。

・ぼくはこうやって日々ブログを書いているわけなんですけど、
日頃の習慣も変わってきます。
なにか興味深いことはないか?
なにかおもしろいことはないか?
と、周りをよく見ようと意識するようになります。

でもこの意識はたいがい長続きしません。
ふだんの仕事をしているうちにそんなことは忘れてしまいます。
無言で、人の話しすら聞いてはおらず、
黙々と大根をサイコロ切りにしたり、
じっとパスタが茹で上がるのを見てしまったりしちゃうのです。

そしてふと我にかえって、
本日のネタがゼロなことに気付いて、
慌てて周りにいる人に聞くはめになります。

「今日は笑えることがなんかあったか?」
「レジのジャーナル用紙がなくなった」
「ぜんぜん笑えん。
というか、意味がわからん」

突然聞いたところでだいたいこんな会話しかできないのです。
そういう日にエスプレッソマシンがやってきてくれるなんて、
とてもうれしいです。
「ついにエスプレッソマシンがオーシャンにやってきました!」
とシャウトすれば一日が済みますからね。

ちょっとひねりを加えてもいいわけです。
「とぅいにやってきました、
きめ細やかな泡を肌身離さず、
きみの唇にバブリークリーミーカプチーノはナイスタッチ!」

2012年4月25日水曜日

カレーとパスタの日

・今日はオーシャンはカレーとパスタの日になります。
二種類ずつ用意します。
メニューの詳しい内容はオープン前、
ツイッターに書き込むのでそっちのほうをチェックしてください。

あったかくなってきて、
サラダで使う野菜もどんどん増えてきました。
ハーブも増えてきました。
畑は緑の面積に占められてきて、
ちょっとヒマな時間があればみんなで草取りです。

ハーブガーデンは今、ミントが急速に勢力を伸ばしています。
そろそろ生のハーブティーができます。
今年も色々とハーブを植えたので楽しみにしていてください。

・昨日はオーシャンズのフットサルの練習がありました。
これで4回目ですけど、
やるごとにみんなの動きが鋭くなってきました。

オーシャンズは元野球部のメンバーが多いです。
走り込みをしてきた彼らの脚力は相当なものです。
一つ元野球部に問題があるのは、
ダッシュをしたときにラインを超えて外にまで走り出てしまうことです。
一塁ベースを駆け抜けるときのダッシュそのものです。

オーシャンズは試合相手を募集していますので、
われこそはと思う方はぜひ声をかけてください。

2012年4月24日火曜日

給油

昨日は市役所で軽トラを借りて、
家のゴミをまとめてクリーンセンターにもっていきました。

むだにでかくて汚れているブルーシート、
錆びたスチールの棚と木製の棚、
古いカーペット、
壊れたプランターとプリンターなどなど、
1回で楽に積める量です。

当然、1往復だろうがなんだろうが、
借りた以上は満タン返しをしないといけない。
それで帰りにスタンドに寄ったんですけど、
すぐ満タンになるはずなのに時間がかかる。
見てみると店員の男の人が、
ノズルをもってガチャガチャ差込口で手こずっていました。

でもあきらめたみたいで立ち上がると、
心配げな顔できて言いました。
「これレシートなんですけど・・・・」
<合計金額 ¥12>
おお!これは記録的だ!
ぼくはこれまで自分がもっているレコードで満足していたのに、
それを大幅に上回るものだったのです。

昔、高校生のときにスクーターのガソリンを入れるため、
「50円分お願いします」と言ったのが最後でした。
それ以来塗り替えることができなかった、
ガソリン最安値レコードをとうとう更新です。

ぼくはレシートを見て喜んでるわけなんですけど、
店員の人はいまだ心配顔でした。
「何キロぐらい走りましたか?」
別のノズルで試してみたいというので、ぼくは車を動かしました。

そして再び給油が行われるのをぼくは待っていると、
こんどは店員の人は打って変わって満足げにやってきました。
「やー入りましたよ」
<合計金額 ¥66>
もはや66円が高い気がする。

2012年4月23日月曜日

外は雨、中は汗

・ぼくは失敗することに不寛容で、
神経質に反応してしまうところがあります。
もちろんぼくより完璧主義者はゴマンといるだろうし、
ぼくがそうやって反応することによって失敗が少ないかというと、
ぜんぜんそんなことなくて、
むしろ人以上に失敗が多いと思います。

たとえば、アボカドの種をくり抜こうとして包丁を種に食い込ませて、
引っこ抜いたらその勢いで種が吹っ飛んで、
うしろにいる人の頭に当ててしまうとか。
たとえば、外国語大学を卒業したヤーマンが、
ハーフのぼくよりも上をいく英語をギャグにはさんできたりしたときは、
ことごとく無視したりとか。

こういう深刻な例はほんの一部ですけど、
ぼくはこう考えてしまいます。
もしぼくが種の気持ちを分かっていたら手元でスッポリ抜けたのに、
もしぼくが明石家さんま張りのレスポンスで返せたら満足できるのに。

つまり、ぼくは失敗がしたくないのかといえば、
そんなことはないです。
むしろ失敗の積み重ねが大事だという格言を盾に、
堂々と失敗カモンという気持ちです。

でもそれが、堂々とした失敗になっていない。
それよりも「もし自分が誰々であったら」と、
ほかの理想像を自分に当てはめることで、
「もっといいやり方があったはずなのにスパイラル」をめぐってしまうのです。

失敗じゃなくて、成功がいい。
失敗をよしとせずに、成功がいちばんだと思っている。
まだまだ失敗との付き合い方は、考えることだらけです。

・昨日の「Hawaiian Style Reggae」は、
外は雨、中はジャワイアンの汗。
イベントの最後は女の人たちがみんなでフラダンス。
失敗も成功も、
踊りの前ではかすんでいっちゃいます。

2012年4月22日日曜日

ハワイアン・スタイル・レゲェー

・今日は夕方から「Hawaiian Style Reggae」があります。
いったいどんなイベントになるのか、楽しみです。
オーシャンではブリトーやカレーなど、
普段とは一味ちがう南の国系のご飯を出します。

昨日はその下準備で、材料を買ったり、
カリオカ豆を煮たりしていました。
ブリトーにはこの豆が合います。
豆のないブリトーは、
ボディーの打たれ弱いボクサーみたいになります。

それと欠かせないのがサルサです。
自家製のピクルスとハラペーニョを盛りだくさんに使って、
電撃ビリビリ感を出します。
でもー、
それをサワークリームやアボカドの円やかさがくるんでしまう。
口の中の往復ダッシュが理想。

・そういえばこないだスーパードライの黒を飲みましたけど、
わざわざ飲みやすさとキレが黒にあってどうなんだ。
そういえばアサヒだったらザ・マスターが好きなのに、
あんまり売ってないですね。

2012年4月21日土曜日

肌白の子ども

ミヤコベカナと水菜にほうれん草
パスタの上にゃただでは放れんぞ
塩とニンニクの打ちあい解放戦争
すぐに上がる白旗

野菜を食べなさいと怒られる子ども
いやだいやだいやだ、ぼくはプリンだもの
母がなだめてしぶしぶうなずくけだもの
やっとフォークも下りる肌白の手

2012年4月20日金曜日

厨房の全貌

花粉症で春を楽しめなかった子がはじめて
マスクもティッシュもいらないことに馴染めない手
そういう人と反対に縁のなかった人が鼻湿らせて
まっ赤にしてるのがいる

帰れと言っても帰らず皿を洗うゆとり世代
休憩してこいと言っても芽生えた義務感は皿を放せない
口ばっかり回る先輩は早く帰りたい絶体
と待ったなしで切り上げる

2012年4月19日木曜日

水と油と天気模様

昨日とおとといはテラス席が大人気でした。
今日から天気が崩れるみたいなので、
外は怪しいですけど、
のどにダメージを与える乾燥をやっつける天気模様は歓迎です。

水分といえば、ぼくは昔同年代の女の子に、
「水っぽさは色気の象徴だ」と言ったことがあります。
へへん。
彼女は一笑に付しました。
「油ぎってたりしてたら気持ちわるいし」

ぼくは象徴的な見方に強く興味を持っていたので、
ムカッときました。
「おまえ、あ、お、あ、え、あ、お、おまえ!」
反論しようと思ったんですけど、
たぶんぼくのセリフ自体何かの本の受け売りだったので、
その先が出てきません。

でも、受け売り以外どんな言葉を、
青年男児が持っているっていうんですか。
ぼくはチッと舌を打ち、負けを認めも同然で黙りました。

そのあとうちに帰ってから、水と油は交わらないだろうって、
別物だってことはキッズたちにもわかることだろうって思い出しました。
あとになって見つかるまともな答弁。
悔しくても明日にそなえてすする素麺。
季節はずれの脚韻にてよろしく御免。

油っぽい天気とはいわない、
水っぽい天気。
潤おって、
女の人にも畑にものどちんこにも色気おかえりなさい。

2012年4月18日水曜日

うしろ

光のまぶしいテラスをとなりに
小さな島が見える湾をとなりに
昼間の笑い顔をとなりに
好きな人をとなりに
髪のうえを転がっていく海風をとなりに

夕陽でまぶしい窓をまえに
毛布を肩からかけた二人をまえに
ぼくを囲むものへの気付きをまえに
ぼんやりした顔とむすっとした顔をした去る人をまえに
風に転がされる毎日をまえに

どうなるのかわからない1日をしたに
よろよろふらつく足をしたに

でもぼくのうしろにはなにもない
ぼくはいちばんうしろに立って

おっかなさから今日をぎゅっとつかむ
明日に乗りこむターザンロープで

2012年4月17日火曜日

奇跡のカムバック・リンゴマーク

一昨日のことです。
家で洗濯物をしようと思って、
お風呂に入るときに洗濯をスタートさせました。

それでぼくはお湯に気持ちよく浸かっているわけなんですけど、
しばらくすると洗濯機の中から、
「カラン、カランカラン、カラン」
と何やら小さなアイテムが振り回されている音が聞こえてきました。

ぼくはハッと気付いて、
iPhoneを入れっ放しだったかもしれないと思ったのです。
でも、今さら気付いてもどうしようもない。
「カランカラン、ガチャンカラン」
と、もうぶんぶん室伏張りに振り回されている音が聞こえてるし、
救出は不可能だろうと、あきらめることにしました。

でも部屋に戻るとiPhoneがあるじゃありませんか。
じゃ、あの洗濯機のやつはなんだっと思ってのぞきに戻ると、
それはオーシャンのBGM用に使っているiPod nanoでした。
とある事情でエプロンの中に入れたままだったのです。

まあ、少なくともiPhoneより安い。
最悪の状況を回避した分ショックは少ない。
ぼくはiPodには縁がないみたいでこれまで2つ持ってたんですけど、
1つは濡れてつかなくなり、
もう一つはどこかで無くしてしまいました。
だからこれで、3つ連続で失ってしまったことになります。

そんなことになり、昨日またiPodを買ったのです。
買って、家に帰りました。
さあこれで平常通りだ、ぼくは世界の均衡を取り戻した、
そんな平和な気分です。

家に帰って新しいiPodを机に置きました。
その隣には不運にもぶんぶん振り回されたiPodが横たわったままです。
ぼくはふと、「もう一回スピーカーに挿してみよう」と思いました。
BOSEのサウンドドックポータブルです。
するとなんと、奇跡のカムバック。
リンゴマークが点灯しました。
ちょっと液晶に水のシミがありますけど、
再生ボタンを押せばちゃんと音を出します。

こればかりじゃありません。
もしかしてと思い、
棚でほこりまみれになっている数年前に壊れたiPodを取りました。
これはもう何回も試したことだし、だめだろう。
そう思ってサウンドドックにピットイン。
アンド、リンゴマーク点灯。
「なんじゃこりゃ、どうなっとんじゃ!」です。

ぼくの手元には再生するiPodが一瞬で3台になりました。
みなさん、壊れと思っても見限らずとっておいたほうがいいですよ。

2012年4月16日月曜日

ヘビ屋(番外編)

「マムシ、試した?」という質問がありました。
あれだけヘビ屋のことを書いたのに、
自分がどうしたかは書いていなかったです。
というより、何も書くことがありませんでした、恥ずかしながら。
「ぼくはマムシを使わなかった」ので。

インタビューは体当たりで、
相手と対等に立つために、
やれることはできるかぎりやって、
質問する前に、知ることができることは調べておく。
それはインタビュアーとしては最低限の準備でしょう。

しかしぼくはマムシを使わなかった。
「怖がってやがるな」と思いの方、
ずばりその通りなんです。
ぼくはできるかぎり「知ることができることは調べておく」ことを実践して、
経験者から直の聞き取りをしました。

その経験者とはオーシャンのタカシとヤーマンです。
タカシは知り合いからマムシの焼酎漬けをもらって。
みんなで飲んでみよっかー、という話しをしていました。
翌日の朝お店に行くと、
タカシとヤーマンはこれから葬式みたいな顔をして言いました。
「死ぬかと思った」

彼らは昨夜二人でマムシ焼酎を試してみたところ、
1口ていどしか飲んでいないにもかかわらず、
とたんに心臓の動悸が高まると、
からだ中が燃えるように熱くなって恐怖感があった、
と二人揃って言っています。

二人とも酒はふだんから飲んでいる。
しかしこのマムシ焼酎が食道を煮えたぎるように通ると、
アルコールとはちがうものがからだに影響して、
数時間のあいだ恐怖感を共にしたらしい。

<酒だけじゃ起こらない反応、未体験ZONE
隠されたパワーをからだに流す太古のSONG>

そういうことを丁度ぼくは聞いていたので、
黒焼きなんか食ったらえらいことになるぞ、
と思っていたのです。
しかしハイデガーはこう言っています。

「この『死へ臨む不安』を『死亡の怖れ』と混同してはならない」

終末に挑む人はどんなことにも開かれているけど、
終末を見ようとしない人の心は閉じられている。
そうだ!ぼくはなんだって受け入れるぞ。

黒焼き、また食べたら報告します。
・・・・黒焼きか。
はじめは粉末にしとこっかな。ぶつぶつ。

2012年4月15日日曜日

オーシャンの生パスタ

オーシャンの生パスタは今週から実験で、
2タイプの麺をどっちか選んでもらう方式でやっています。
これまで通りの「レジネッテ(ヘンプシードの卵不使用)」か、
ストレートの「スパゲッティ(卵使用)」か、
どちらかになります。

レジネッテは太い麺で横がギザギザになっていて、
ソースが絡みやすいです。
その反面水分を吸いやすいので腰よりはモチモチ感を楽しむ麺です。
スパゲッティのいいところは腰が残って噛みごたえがあるところです。

ボインをとるか、
ウェストをとるか、
どっちかみたいなもんです。
それじゃ女の人に不公平ということであれば、
太ってるけど色んなテイストを絡めて笑わせてくれるのか、
痩せっぽちだけど堅実に勤め上げてくれるのか、
どっちかみたいなもんです。

もしボインとウェストに同時に手を出そうものなら、
イタリアンマフィアにこう言われるでしょう。
「お前の腕をネジレッテ、
ツルパゲッティにしたあと地中海のヌードルにしてやるぞ」ってね。

2012年4月14日土曜日

魔力のゆく年くる年

・スタッフブログなのに、
最近はヘビ屋の話しばかり書いていました。
ヘビはやっぱり魔力を持っていますから、
ヘビを話題にするととり憑かれるんですよね。
みなさんも試してみてください。

去年の夏にぼくの家の駐車場でヘビが死んでいました。
強い結界が張られたせいで、
ぼくは近付くことができず当然駐車場としても使えなくなります。
3日4日経ってぼくはやっと枯枝でヘビを動かしました。

数年前にぼくはすずめを車ではねてしまって、
それをうちの駐車場の裏の茂みに穴を掘って埋めたんですけど、
ヘビもそこの横に埋めてやりました。
すずめからしたら心穏やかに死んでられない話しかもしれませんね。

また、これはぼくが10代の話しですけど、
ペンキ屋で働いていたときに先輩が現場でヘビを見つけました。
そしてとぐろを巻いたヘビに向かって、
カワスキという鉄のヘラみたいなものを投げると、
当たり所がピンポイントだったらしくヘビは真っ二つになりました。

その後先輩は営業部に変わったんですけどまったく成績が上がらず、
家庭生活でも離婚をしていました。
まあ、ヘビとは一切関係ないかもしれないですけど、
それは誰にも分かりませんよ・・・・。
だって、ヘビが憑いていないなんて、誰が保障できます?
怖いですよねー、ゾッとしますよねー。
朝から稲川淳二風でいってみました。

・昨日はオーシャンの外にもなにやら呪力を持っていそうなものがありました。
見てくださいこの、
オカちゃんが賄いを食べてる手前の4段重ねの石を。



圧巻は上から2段目です。
縦、縦ときて、横、縦。
これは1個立てるのもかなりの魔力を必要とするのに、
4個はもはや桃源郷への目印です。

ぼくはこの塔を築くどころか、
花粉に対抗することもできず目と鼻がもげそうになったので、
すぐに店の中へ避難しました。

2012年4月13日金曜日

ヘビ屋(下の後半2/2)

「昔は子どもとかが青大将なんかを捕まえて、
持ってきたりするのがいたね。
まあそういうヘビは使えなんだけど、
せっかくきたんだからお小遣いぐらいはあげますよ。
500円とかね、ふふふ。

ここらへんで捕まるヘビで使えるのはマムシぐらいかな。
昔はハンターが定期的に持ってきたけど、
今はそういう専門の業者に注文しますよね。
もちろん生きた状態で届きますよ。

箱は作業部屋で開けます。
閉めきったところでやらないと、
どっか出てっちゃうことがありますから。

ヘビ漬けは外からの見栄えっていう部分もありますでね、
それが大きな仕事になるわけじゃないです。
生きたのを瓶に入れといてもすぐに弱ってしまうから、
維持するのも経費がかかります。
店で売れるのは、黒焼きと粉末。
粉末は時間が経って乾燥してきた黒焼きを加工しますから、
まずは黒焼きにしますね。

箱から出して糸で縛るんですよ(とぐろを巻いたような丸い形)。
咬まれたこと?ないない、一回もない。
知らない人だと怖がってシッポ掴もうとするでしょ?
そうすると、首が曲がるから手首を咬まれちゃう。
だからこう、頭のとこの、ちょっと下を掴まなきゃいけない。
やってみる?(笑)

最近は煙とか嫌がられるし、臭いもすごいよね。
窯焼きはもうできない。
ほんとは窯焼きのほうが良い品質になるんだけどね、
やっぱり焼き上がりが早いから。
でも今は業務用のレンジですよ。
時間はかかるけど、煙はないし臭いもだいぶ抑えれる。

ただ、正直なとこ輸入もんにほとんど変わってきてますね。
中国で加工したやつのがぜんぜん安いから。
うちみたいに今でも自分のところで黒焼きやってる店は、
全国でも珍しいと思いますよ。

黒焼きも粉末も、使い方は人それぞれです。
食べものいれる人もいれば、
飲み物にいれる人もいる、お茶とかね。
一回試してみたら?」

だいたいインタビューはこんなところです。
上下で短く書こうと思ったら、
色々書きたくなってしまいました。
これでほんとに完です。

2012年4月12日木曜日

ヘビ屋(下の後半1/2)

ヘビ屋のお店を客観的にレポートする。
これは課題としては割と簡単なテーマなほうでしょう。
だって「ヘビ屋ってまずなんだ?」ってとこじゃないですか。
いくらでも不気味ものが見つかりそうですからね。

でもこれはぼくが勝手に、
というかこの店を知ってる人みんなが「ヘビ屋」と呼んでいるのであって、
正確に言えばヘビ屋じゃありません。
だからといってこのお店は「漢方薬屋」です、
とも言えません。

マムシにハブの黒焼きや粉末、
スッポンの燻製、
麝香、
熊胆、
猿脳、
こういったものが商品です。

これらは名称からして漢方薬っぽいですけど、
でも「薬」とはいえないようです。
これらは滋養強壮、疲労回復、精力増大が目的になるのですけど、
実際服用してどれだけ変化があるのか人それぞれなので、
薬として公式に謳うことができない。

まさに現代のグレーゾーン。
グレーゾーンの話しはだいたいおもしろいです。
でもおもしろいなんて他人事のように言えますけど、
苦労して手に入れた材料なのに、
薬として認められないなんてなんだか損というか、
かなしいですね。

ジャングルに分け入って死ぬ思いでとってきたのに、
「これほんとに効き目あるの~?」
なんてエロじじいにケチつけられても、
「おめえの胃袋に腕突っ込んで胆嚢でも引っこ抜いてやろか?」
とは言えません。
「どこどこに効くっていうセリフを私らの稼業は言えないんですけど・・・・」

直接効き目があるという言い方ではなく、
「黒焼きはこういう人に・・・・(チラ)、
粉末はこういう人に・・・・(チラ)」
というチラ見せで暗示させるようです。

ぼくが質問を投げかけたのは店を一通り見終わったときです。
「もしぼくがヘビを持ってきたら買ってくれたりするんですか?」
店主のメガネがきらりと光りました。

2012年4月11日水曜日

女豹牙をむく

昨日の夜はフットサルチームのオーシャンズ、
初遠征、初試合となりました。
これまでの練習の成果が出てきて、
みんなの動きがシャープになってきました。

オーシャンズは男子陣よりも、女子陣のほうが多くて、
とくに今日は女子陣が活躍してました。

オーシャンズの女豹ことマイマイは、
おばあちゃんから愛と教えを受け継いでいるようで、
たまに同年代とは思えないような古風な言葉が出てきます。
今日は行きの車中で、「ホセ」という言葉が出てきました。

煮物が出来ているかをチェックするのに、
「ホセを刺してみよう」みたいな使い方がありますし、
アイスの棒で「ホセに当たりが書いてある」とも言うようです。
ぼくはそんなことは聞いたことがなく、
たぶんほとんどの人が想像するのと同じように、
ホセ・エンリケを想像しました。

でもちがいます。ホセは棒だよ、とマイマイは言います。
今日の彼女はすばらしいプレーの連発でした。
それもそのはずです。
敵チームには元ホセがいました。
マイマイは4得点決めて、相手チームのホセを見事折りました。

ちなみにこちらのチームのバスケ部のセンター並に大きいタツローは、
シュートをホセで受けて、
声にならない苦悶の顔を浮かべていました。

2012年4月10日火曜日

ヘビ屋(下の中盤)

誰もいない店内に立ってぼくが呼びかけると、
奥の暖簾をくぐって中年の男の人が出てきました。
それが店主です。

会話をしたことはありませんけど、
実家の前を店主が通るのを何度もみかけたことがあります。
店主は決まって片手にコーラを持っていました。
うちの隣に自販機があってそこに買いに行くために通っていたのです。
ファンタでもスプライトでもない、
絶対的に100%赤い缶のコカ・コーラでした。

店主が出てくるとぼくはあいさつをしてから言いました。
「実は昔からずっと気になっていて・・・・」
自分のことを名乗りましたけど、
うちの実家のことは知っていても、
ぼくのことは覚えていないようでした。

店主とは目もあったことがなかったので当然でしょう。
でもぼくはこそこそ隠れて、
不思議な店から出てきた人を興味心から見てしまうのでした。
物静かそうで、
視線はまっすぐやや下目から逸らしません。

たとえ通りがかりの女子高生のスカートをいたずらな風が煽ろうとも、
たとえ暴走族が横をローリングしていようとも、
店主は一切気をとられない人だと思います。
だいたいにおいてぼくはそういう状況になると、
ついそっちに気をとられて、
本来の「観察をする」という目的を忘れてしまい、
店主を見失うことになるのでした。

だから、店主からしたらぼくは、
「どこの馬の骨か」というほどではないにしても、
初対面みたいなものです。
ぼくは早速言いました。
「インタビューをさせてください」

店主は軽く言いました。
「お宅の家は喫茶店でしょう。
それと何にも変わらないですよ。
お宅の家はコーヒーやアイスクリームを売る、
うちはこういうものを売る、
同じ商売ですよ」

「いや、ぜんぜんちがう!!」
店主が周りのヘビ漬けやスッポンの燻製を見ながら言うので、
ぼくは思わず心の中で叫んだんですけど、
「ははあ、なるほど。そうなんですね」とうなずいた。

「だからね、ぼくが言うことをレポートにするにしても、
たぶんお宅の親ごさんが仕事のことを君に教えてきたこととね、
そんなちがいはないと思うな。
もしこれが珍しいことだと思えるなら、
ぼくの話しよりも、
客観的に見たままをレポートにすればいいじゃない。
とりあえず、お店の中を見る?
見たかったんでしょ?」

そうです、たまらなく見たかったので、
ぼくはそのお言葉に甘えることにしました。
もう一つ、ちょっと落ち着いて(ヘビに囲まれて落ち着ける訳もないですけど)
どんな質問をするか考える時間にしようと思いました。
これではレポートをとる間もなく訪問が終わってしまうので。

2012年4月9日月曜日

ヘビ屋(下の前半)

・ぼくがヘビ屋さんのドアを開いたのは、
去年の夏まっ盛りのころでした。
レポートを取るということが目的ですから、
短パンに半そでの家着じゃまずいと思いまして、
シャツにチノパンというそれなりの格好をしていきました。
どんな事態に遭遇するか分かりませんでしたし、
なにより脛をヘビに咬まれたくはありません。

小学生のころから引きつけられていた場所です
こんなに実家から近い距離なのに、
この一角だけは遠い世界の出来事のように見ていました。

待望の気持ちでガラス戸を開くと、
むわっとした熱気が顔を触る。
でもぼくを異次元に引っ張り込んだのはその熱気ではなく、
「臭い」でした。

特殊な臭いです。
焦げ臭いわけではない、
肉を焼いた臭いともちがう、
化学薬品のような刺激はない。


小学生のころヘビ屋の前を通るとき、
それを「奇妙な臭いだ」と思っていました。

その臭いはマムシの黒焼きをするときに出る臭いで、
それが店内中にしっかりこびりついています。
これまでぼくはその臭いのことを長い間忘れていました。

店内のその臭いが、
昔のときめきと不安の世界へぼくを誘います。
誰もいない店の真ん中までぼくは進む。
でも気配がある。
ずらっと並んだアルコール漬けのヘビの瓶がぼくを囲んでいます。
口を開けた猿の頭がずらっとぼくを囲んでいます。
それらが生の残り香をムワームワーと放っている。

「こんにちはー。
すいませーん」
ぼくは呼びました。

2012年4月8日日曜日

サランチョロ

・今日は「LOVE TIBET LOVE EARTH Vol.3」の日です。
チベットの現状を知ることは、
今は報道規制があって、
むずかしくなっています。
ドキュメンタリー映画は数少ないチベットの情報のだと思います。

前回に続いて、オーシャンはご飯の振る舞いをします。
スタッフみんなで愛情をこめて、おにぎりを握ります。
虹色米のおにぎりおいしいですよ。
こういうふうに協力しあえることは、いいですね。
たくさんのお客さんを歓迎しますので、
時間のある方はぜひ見に来てください。

・新鮮なパクチーがお店にやってきました。
パクチーって色んな呼び名があります。
パクチー、
コリアンダー、
サランチョロ。

アメリカではサランチョロが一般的な呼び名で、
ぼくの母親もやっぱりサランチョロでした。
そのせいもあってほかの呼び名で言われると、
イメージがつながるのに若干時間がかかります。

日本ではサランチョロの呼び名の普及率はだいぶ低そうですね。
サランチョロじゃ誰にも通じないので、
最近じゃぼくもパクチーと呼ぶことにしています。
でもたまにサランチョロも挟んでみようと思います。
4・1ぐらいで。
4パクチー、1サランチョロぐらいでいってみて、
いつしかサランチョロ覇権を狙ってみたいと思います。

コリアンダーはかわいそうですけどこれはなしにします。
でなきゃ実と葉を区別するのがまたややこしくなりそうですから。

パクチーは好き嫌いがありますよね。
ぼくは断トツ好きなほうです。
今日はタイカレーを注文されたお客さんに、
パクチーをどうするかと訪ねたところ、
「パクチー多めで」を頂きました。
グッチョイス!

おためしでない方、おためしくださりませ。
これなしじゃもの足りなくなります。
さあそれでは本日も、
サランチョイッス!

2012年4月7日土曜日

二時間フルコース

・一昨日は兵庫県の赤穂市にある、
イタリアンレストランの「さくらぐみ」に行ってきました。
イタリア人はご飯を二時間かけて食べるという話しは、
どこかしらでよく聞きますけど、
「さくらぐみ」のご飯を食べるには二時間かかります。

はじめにトマトソースをのせたフランスパンが出て、
白身魚のカルパッチョ、
帆立を貝ごとスープで煮たやつ、
子牛のスペアリブとイカ、
手打ち麺のボンゴレ、
4種類のピザ、
チヌの丸焼き、
子牛のローストビーフ、
やっとデザートとエスプレッソ。

ワインがたくさんあって飲みたかったんですけど、
この日はビールにしました。
地ビールが7種類ぐらいあったのです。
いいですね!
ぼくは地ビール界の活性化を願うものです。
なんたってビールの飲み比べは楽しいですからね。

「魔女の物語」と「鳥(カラス)」という、
おとぎ話っぽい組み合わせを選びました。
「魔女の物語」はレモンとレモングラスで風味付けしてあるライト系で、
「鳥」はくせのない甘めの黒ビールでした。

はるばる赤穂まで行った甲斐がありました。

・一つ気になったのが、
「さくらぐみ」に行く途中にけっこう大きめの旅館のガラス戸に、
<水族館料理>とでかでかと書いてありました。

いったいどんな料理なのかこれはと思って、
帰ってきてから調べてみると、
大きな生簀がある店のようなかんじっぽいです。

水族館料理って言われると魚よりも、
オットセイとかペンギンとかを連想して、
あまり食欲をそそる名称ではないと思うんですけど、
どうなんですかね。

2012年4月6日金曜日

ヘビ屋(中)

好奇心一つじゃ足りません。
もう一つ勇気が必要です。
勇気があって好奇心がある、
なんだか、大人が描く子どもの理想像っぽいですね。

でもこういう理想像があるなら、
取り戻したい像、
いつかはなりたい像、
と言い換えてもよくないですか。

ぼくの場合「いつかはなりたい像」です。
小学生のころのぼくはたまらない好奇心を胸に燃やして、
ヘビ屋の前に立ちました。
でもぼくは、昔も今も臆病。
ガラス戸に興味津々でへばりついても、
Cant go in。

大人になった今、臆病さは以前健在。
その代わり大人になるにつれて、
臆病さを押し込める知恵はついてきます。
ぼくはヘビ屋に入るために、
「レポートを取る」という偽勇気を手に入れました。

思えば学生って何でもレポートにしちゃえば済むとこがありませんか?

どこかの企業の社長に会いたいときは、
「社長の人生観をレポートにしたいのですけど・・・・」
ナンバー1キャバ嬢とデートしたいときは、
「ケチな男の財布を開くテクニックを研究してるんだけど・・・・」
ヤクザの車に追突しても、
「すいません、極道の方の生態調査をしているのですが・・・・」
これで万事OKですよね。

ともかくぼくは、
レポートを取るためには仕方がない!
というところまで自分をもっていって、
やっとガラス戸を開くことができたのです。
つづく。

2012年4月5日木曜日

デイ&デイ

昨日のブログで『日本世間噺大系』を読んで、
「好奇心を温めなおされた」と書きました。
それで今日になって、
そうだおれは好奇心が冷めてたときがあったぞ、
と今になってつくづく温めなおされた感がみなぎってきました。

こういう一言ってありますよね、
自分で言っときながら、
あとになってこういうことかと分かる言葉。

くり返しの日々、
デイ&デイは好奇心を凍らせます。
「いや、好奇心だけじゃなく人間フリーズかもしれん」
でも今日のところは、
手前そんな大風呂敷を持ち合わせておりませんので、
好奇心だけにしときます。

デイ&デイはなにもニートの専売特許じゃありません。
誰もがデイ&デイ、
明日もあさっても計画が立っております。
立ててないという人も、
「今日を生きる」を道場看板に、
明日も今日を生きるという道筋が立ちますし、
明日の見当ぐらいはおおよそつきます。

デイ&デイ、
いつから人に会わなくてもよくなったんだろう。
デイ&デイ、
いつから髪型を気にしなくなったんだろう。
デイ&デイ、
いつから鼻毛を抜いていないんだろう。

デイ&デイの冷凍庫、
からだという時間が過ぎようとも、
心の味覚は冷却されたまま。

でも人は自分を温めなおすことができる。
あなたが現代人ならレンジで好奇チン。
中学生はもともとナチュラルに好奇ピーン!

2012年4月4日水曜日

ヘビ屋(上)

・伊丹十三の『日本世間噺体系』を読みました。
聞き書きスタイルの作品が色々入ってます。
お店で出すオムレツの奥の深さについて、
塩田の重労働について、
ミュンヘン博物館の理念「本物・触れること・動くこと」について、
それぞれが現場にいる人の話しで書かれている。
どれも体験していなかったら出てこないような話しです。

マンネリ生活の中にいると好奇心はしぼんでしまいますから、
たまに知らない世界の話しを聞くことは、
好奇心が温めなおされます。
自分も何かを知りたいという意欲が湧いてきます。

・ぼくが知っている中で珍しいと思った仕事は、
実家から4軒隣にあるヘビ屋です。
道に面したガラス戸から店内をのぞくと、
生きたマムシが何匹もガラス瓶に入ってます。

猿の頭とか、
まっ白なカエルとか、
鹿の角とか、
そういう類のものが棚に並んでいます。、
小学生のころのぼくは店内に入る勇気がなかったので、
店主のいないのを見計らって、
ガラス戸にへばりついていました。

でも店主がちらりとでも見えると、
慌てて家に逃げ帰りました。
もし中に招かれたら生きて帰れるとは思えませんでした。

お店はぼくが生まれるよりも何十年も前から営業をしていて、
今の店主はぼくの親父と同世代ですけど、
そのまた親父、つまり祖父の代からはじまったようです。
ぼくの親父が中学生のころ、
ヘビ屋の煙突から黒い煙が昇るのは日常的なことだったみたいです。
お店の看板メニューはマムシの黒焼きで、
それを窯で焼くときに出た煙でした。

当時はお店にヘビをまとめて売りに行く、
ヘビハンターがいたみたいです。
こんなお店の近くで育って、
好奇心が刺激されないわけがありません。
20代も後半になったぼくは、
ついにお店に入りました。

2012年4月3日火曜日

カンバックピカピカ

・今日の休み明けは片付けからはじまります。
週末から週頭まで、イベント通しだったので、
片付けがたくさんあるのです。

モップ崖っぷち、
台拭き荒れ、
ドブこみ心中。
そういう気分のテンヤワンヤ掃除になりそうです。
ピカピカにするぞ!

・「書き言葉のほうが自分をそのまま出せるから好き」
身近にいる歌を歌う女の子が言いました。
ぼくもずっとそう思っていたんですけど、
言葉を声に出すことを得意にしている人もそう思うんだと、
考えさせられました。

でも書き言葉だけじゃ暮らしていけないから、
彼女は人の前で歌を歌って、
ぼくは人の前でセンスのない冗談を言う。
人の前で沈黙する手もあるけど、
緊張の海に飛びこんでする会話が、
フロンティアに運んでくれそうな気もします。

ぼくは歌は歌えないので、
昨日の「たかしの日」では、
ジョイマンの存在を教えてもらったので、
さっそくそのモノマネを実験的にした次第です。
(ぼくの芸能界情報は人づてなのでかなり後手です)

「ヒウィゴ、カモーン、ヒウィゴ。
おなかのたるみー、てるみーショーミー」
結果はフロンティアに辿り着くどころか、
溺死でした。

2012年4月2日月曜日

モヤッ短歌

今年初の天テラス席が出ました。
まぶしい日差しの中、
たくさんお客さんが座ってくれました。
けど、長い時間いるにはまだ風で寒くなります。

外ですこしお茶をして、
中に避難してくる人たちがちらほらほらそこここにいました。

ワッフルへそ
シロップまみれの
春みかん
怪しいベリーが
穴にまぎれる

という、モヤッとした短歌も出てきます。
クロード・モヤっと、
モヤリザの誘惑に、
モーヤンが写生する。
本日のテーマを忍ばせるモヤッと三本仕立てです。
え?ゴーギャンをモーヤンはひどい?
しょうがないです、これでもけっこう考えたんですから。

今日は西尾の養寿寺で「たかしの日」が開催されます。
宮本農園コレクションが色々出ると思います。
おにぎりやお味噌汁が振る舞われたりもして、
夕方からはライブがある模様です。
たかし好きの人、たかしを知らない人、たかしが堪能できます。

2012年4月1日日曜日

門出の祝い

昨日は「新芽祭」結婚パーティーがありました。
ぼくはブログで「集まる人たちは陽性たち」と書きましたけど、
やっぱりそうでした。

新郎新婦が入場すると、
チャーリー宮本さんと宮本民子さんからの、
祝いのセレモニーがありました。
チャーリーさんは不思議なハープを弾き、
仏教徒でもある民子さんは魔よけのおまじないをする。
夫婦で人の門出を送り出せるなんて、いいですね。

冒頭のチャーリーさんのスピーチは、
「どうなるんだ結婚式?」というみんなの不安を、
「嵐よどんとこい」に変えるスペシャルスピーチでした。
ぼくの記憶が断片的で申し訳ないんですけど、
おおよそこんなかんじでした。

「昨日は天気。
明日もおそらく天気。
でも今日は嵐みたいな雨です。
どうですかみなさん、
二人がこれから
生きていくことそのものみたいじゃありませんか?
でも、夕方には太陽が出るでしょう。
それまでの間、ぼくらは二人の旅を祈りましょう。
愛は家庭からはじまります」

新郎が切った竹コップでみんなは、
鏡開きした「尊王」の樽から酒をすくって飲みました。
ピザ屋さんの「石窯 in car pachipachi」は、
ハート型の焼きたてピザを出してくれました。
演奏家たちの歌が歌われ、楽器が鳴らされました。
そして夕方、
まぶしい太陽が現れました。

今日はアーユルヴェーダ2日目です!
宮本夫妻が舞っています。