2012年4月6日金曜日

ヘビ屋(中)

好奇心一つじゃ足りません。
もう一つ勇気が必要です。
勇気があって好奇心がある、
なんだか、大人が描く子どもの理想像っぽいですね。

でもこういう理想像があるなら、
取り戻したい像、
いつかはなりたい像、
と言い換えてもよくないですか。

ぼくの場合「いつかはなりたい像」です。
小学生のころのぼくはたまらない好奇心を胸に燃やして、
ヘビ屋の前に立ちました。
でもぼくは、昔も今も臆病。
ガラス戸に興味津々でへばりついても、
Cant go in。

大人になった今、臆病さは以前健在。
その代わり大人になるにつれて、
臆病さを押し込める知恵はついてきます。
ぼくはヘビ屋に入るために、
「レポートを取る」という偽勇気を手に入れました。

思えば学生って何でもレポートにしちゃえば済むとこがありませんか?

どこかの企業の社長に会いたいときは、
「社長の人生観をレポートにしたいのですけど・・・・」
ナンバー1キャバ嬢とデートしたいときは、
「ケチな男の財布を開くテクニックを研究してるんだけど・・・・」
ヤクザの車に追突しても、
「すいません、極道の方の生態調査をしているのですが・・・・」
これで万事OKですよね。

ともかくぼくは、
レポートを取るためには仕方がない!
というところまで自分をもっていって、
やっとガラス戸を開くことができたのです。
つづく。