最近、金持ちのYさんが結婚しました。
Yさんは60歳手前でずっと独身でした。
僕は中学生ぐらいの頃から知ってますけど、
この人が結婚するなんて想像もしてませんでした。
なぜかというと、女の影がまったくなかったからです。
(まああったとしても僕が知りようもないんですけど)
とにかくめでたく結婚した、それも30歳年下の女性と。
「え、30歳年下ですか?」
思わず僕は聞き返しました。
「それは遺産目当てですか?」
とは聞けませんでした。
純情な恋愛なのか、
それとも相互納得の上で遺産を約束した結婚なのか。
ふつうに想像するなら、
相手は今頃その百発百中万馬券をいかに換金するか、
どうやってYさんを早く始末するかを考えているはずです。
もちろんYさんは周りからそういう警告を与えられても、
笑って相手にしません。
「ハハハ、まあウチのはかわいいもんで、
そんなことする計画性なんかないな」
ある日高級マンションの一室にゴキブリが出たというので、
Yさんは新妻からバルサンを焚いてほしいと言われたそうです。
そこで火災警報機が反応しないように、
Yさんは脚立を使って天井にビニールを巻いていたそうです。
丁度その真下に足で踏むタイプのバルサンを設置した新妻は、
なにも言わずにスイッチオン。
煙は勢いよく吹き出して、
脚立で作業中のYさんをもくもく包み込んだ。
「ゲホンゲホン、何をするんだよ」とYさん。
「ごめんなさーいよくわからなくてーウフフ」
「なんだーしょうがないやつだなーアッハッハー」
というやり取りがあったそうです。
またある日にはYさんが痩せた姿で現れました。
「どうしたんですかYさん?」
Yさんの新妻は料理が作れないそうで、
毎日ご飯はサラダだそうです。
「ウチのやつは健康に気を使ってんだよなーアッハッハー」
「・・・Yさん、それはもう計画がはじまってますよね!?」
毒を蓄積させつつ、
基礎体力を削っているのだ。
ドラマの『大奥』を見た僕は、
女の人がそういう計画を立てることを、
知っている!
ああ、
次はどんな方法で体力が奪われるんだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿