ある朝オーシャンで窓の海岸を向いて皿洗いをしてるとき、
イサムシが手を止めてこう言いました。
「対岸の輪郭がチョーカッケー」
僕もその海の先にある渥美半島を見ると、
その空がぼんやりと白く光って、
横に並んだ山や丘が黒いシルエットになって浮かんでます。
天気はよくないんです。
それをサンドイッチするように灰色の雲と海がある。
でも黒いシルエットと白い光が丁度合わさって、
天気がよくないのによく見える不思議な景色です。
画家が見たら描きたいだろうなという光景になってました。
イサムシの言葉を聞いてタツローは、
「そのセリフをいうあなたがチョーカッケー」
と言っていました。
僕がそこにもう一枚加わっていれば、
チョッカクサンカッケーの頂点として結ばれあったところですけど、
皿を洗いながらぼんやりと景色を見ているうちに、
そのやり取りが終わってしまいました。
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