2013年8月7日水曜日

日名南怪談

この話しは事実に基づいています。
正確をきするために、
インタビュー内容はそのまま
上げさせて頂きます。
場所はオーシャンで、
話し手であるアッキーさんは
僕のピザ師匠です。

僕「すいません、
こないだの『恐怖のファイヤーパターン』は
どうも怪談というより、
普通に怖い先輩の話しという気がするんですけど……」

アッキー「……田口日勝先生って知ってる?」

僕「え? いや、知らないです」

アッキー「うちの近所に住んでた超能力者だよ」

僕「……」

アッキー「著作だって何冊も出してる。
Amazonで探せば今でも見つかるよ。
おれは日勝先生の息子と同級生だったんだ」

僕「へー」

アッキー「小学生時代に日勝先生の息子に
ちょっと面白半分にイジめたことがあってね。
その次の日、日勝先生の息子は銅像を持ってきた。
日勝先生に渡されたと言っていた」

僕「銅像、ですか?」

アッキー「それでその銅像をおれの前に突き出して、
ぶつぶつ何か言うんだ。
ぶつぶつ言うのが終わってこう言った。
『あっくんの邪気を封じ込めたからもう大丈夫だよ』
おれはその日以来、邪気を封じ込められたんだ。
日勝先生が住んでた日名南町の
マンションの敷地内にその銅像は今も埋められている。

僕「アッキーさんの邪気と共に、ですか?」

アッキー「そう。共に。
日勝先生の超能力の一つだね。
それから、ケーキの味を変える、
という超能力もあったよ。
おれと息子に同じケーキが一切れずつ渡された。
それを持ってマンションの外に出た。
日勝先生は三階のマンションの部屋から
超能力を使って味を変えるっていうんだ。

僕「どうですか? 味変わりましたか?」

アッキー「まあ、ちょっと分かりにくいというか。
後、醤油の味を変える、という術もあったね。
おれと息子に同じ醤油を垂らした小皿が渡された。
それでまたマンションの外で超能力がかかるのを待った。

僕「それはどうですか? 変わりましたか?」

アッキー「変わったか、と問われれば、
変わっていない、とも言えない。
とにかく日勝先生は業界じゃ有名な人だったんだけどね、
テレビに出たこともあるんだよ。
『世にも怪しい不思議な超能力者』っていう番組だった」

僕「あ、そういうことなんですか?
〈怖い話し〉の怪談じゃなくて、
〈怪しい話し〉って言葉通りの意味で怪談という
ことなんですね」

アッキー「もう亡くなっちゃったんだけど、
惜しい人をなくしたなー」

1 件のコメント:

  1. はじめまして「田口日勝」先生について調べてたどり着きました。
    アッキーさんのお話ではお亡くなりになってるとのことですが、
    詳しくお話聞けないでしょうか?
    私は現在50歳で18歳~30歳くらいまで田口先生に観てもらっていました。
    当時、先生はお住まいの愛知から静岡の事務所?に通っておられました。
    その後、静岡の事務所を引き払ってから、音信不通でした。
    その後、ネットで検索しても昔の著書しか出てこないでの、どうしておられるか?と思っていました。
    どうぞよろしくお願い致します。アドレス書いておきます
    laura@r6.dion.ne.jp

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