2012年5月27日日曜日

曲者顔(上)

曲者顔っていうのは確かにある、という話しになりました。

簡単な付き合いじゃわからない。
友だち同士だからこそ簡単には気付かない。
曲者というのは、
仕事や旅や恋愛など長い時間行動を共にして発覚する人間像です。
感情的になったりして人の本心がさらけ出る状況になったとき、
はじめて「曲者」だと分かる。
(あれ?普段と言ってることがちがうぞ)みたいな。
(なんだ?いきなり爆発したぞ)みたいな。
そういう過程を踏んでついに、
「あいつはなかなかの曲者だぞ」となる。

言っていることがちがったり、
突然爆発したりするということは、
心の天井裏にこそこそ忍び寄るものがあるから
何かのきっかけで噴出するのでしょう。
それだけなら「心の不安定さ」ということになるんでしょうけど
それとはちがう(ちがうと思う)。

だって
曲者は周りの仲の良い人たちを巻き込んでいくからです。
曲者に巻き込まれた人たちは、
自分たちサイドが正論を握っていると思ってる。
明智光秀みたいに。
でも明智光秀とその共謀者たちにどんな大義があったとしても、
明智光秀こそTHE曲者だと見られます。

そしてそれが曲者の損なところじゃないですか。
たとえ彼の言うことや爆発が正論だったとしても、
相手をする人にとっては「何やつ?曲者だー!であえであえー!」になる。
天井裏から躍り出てきても、
ふつう穏やかな話し合いでは済みません。
やるか、やられるかで、血は免れない。

そういう曲者には共通する表情があるかもしれない、
「曲者顔」はいるかもしれない。
曲者が起こした事件をウワサしていると(ウワサっていうとこっちも十分な曲者ですね)、
そんな方向に話しが転がったのでした。

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