2012年5月30日水曜日

名古屋建築

ウディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」を見てきました。
タイムスリップ系の映画はつまらないという
先入観がぼくはあります。

侍が現代でサラリーマンをやるとか、
現代の医者が江戸時代に行ってしまったとか、
なんだかもうこの設定の時点で見る気をなくさせます。
こういう設定は「名古屋建築」みたいなもんじゃないですか。

「名古屋建築」が正しい名称だったか分からないですけど、
住宅にしてもビルにしても
正面の飾り付けは豪華にするけど、
横と後ろはケチって安物の外壁材にする建物のことです。
見栄っ張りが多い名古屋じゃそういう建物が多いみたいです。

映画でも同じように設定で人目を引こうとしているようなのは、
どうせ中身はそれほどでもないさ、
と勘ぐります。
タイムスリップものは何度も見るものじゃないな、と。

でも「ミッドナイト・イン・パリ」はおもしろかった。
過去の偉人がただ名台詞を言うだけじゃない。
ヘミングウェイとかフィッツジェラルドとか、
本で読んで想像する通りの人格で演じられていて、
こういう演出がファンの心をくすぐります。

それに、パリに行ったことのある人は特に楽しめると思う。
「あ、ここ歩いた!あ、ここも行ったぞ」
という映像がたくさん出てくる。

それで、その映像がきれいなんです。
そういえばパリってすごいきれいだったなー、
なんて自分の記憶がリフォームされる感覚がありました。

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