2013年12月27日金曜日

マヤ遺跡にピクニック

ベリーズでは日本で普通に考える結婚システムとは異なり、
「Visiting couple」といって、
彼氏彼女の関柄でも子供がいることが少なくない。

ただマヤ族は例外で、
彼らは十二、三歳で結婚することが多い。
そして、マヤ遺跡がほとんど山側に点在するのと同じように、
彼らも山や森にコミュニティを作っています。

僕らはプンタゴルダでレンタサイクルをして(二時間4USドル)、
この山側にサイクリングに行きました。
道は悪路ですから日本の自転車と違って、
ビーチクルーザーのようにタイヤが太い自転車です。

プンタゴルダはそれほど広くもないのです。
十五分も走ると街の外れまで行きます。
中心から西の山側に向かっていくと、
マヤ族の住む家がコロニアル様式の住宅群に混ざってきます。
マヤ族の家は家の標札を見なくても一目で分かります。

彼らは伝統的な藁葺きの住宅に住んでいます。
街に住む金持ちのマヤ族は新しい洋風の家に住んでますけど、
田舎のほうでは藁葺きが一般的です。
プンタゴルダのマヤコミュニティでは、
カトリックの教会まで藁葺きです。



最初この国に来た頃はベリーズ人を一括りにしていて、
何族かなんて見分けがつかなかったです。
それでも注意して見ていると数日で、
ガリフナ、メスティソ、クレオール、マヤの違いが分かってきました。

マヤ族は背が低い代わりに、
鼻が高く槍みたいに尖っています。
肌はくるみ色で、
女性はだいたい艶の良い黒髮を後ろで束ねています。

ベリーズに来て観光らしいことはしていませんけど、
マヤ遺跡の一つには行ってきました。
十四ヶ所のうちの一つで、
プンタゴルダからバスで一時間のところにあります。


確か「ニムリプント」と発音していました。
この看板の後ろに見えるのは実際に住んでいる住宅です。
ここから山を十分ほど登ったところが遺跡の入口です。

途中の山道の脇にはマヤ族の家が所々にあり、
バナナの木があり、ニワトリが走り回ってます。
歩いていると長い剣を持ったマヤの青年が山から降りてきました。
僕はその時巨大な南国の葉っぱを日傘にしていたので、
領土を荒らした侵入者として切られたらどうしようと思ってましたけど、
切られなかったのでよかったです。
彼は背中に薪を背負っていました。


遺跡の手前にはきれいな建物があり、
そこで入場料(5USドル)を払います。
建物の中には発掘された巨大な岩が展示されています。
無理してサイズの大きい岩を入れたので、
天井の一部に穴が空いてました。

マヤ遺跡というと大きな岩の建物を想像すると思いますけど、
ニムリプントはスペイン軍の攻撃を受けて破壊されたほうの遺跡です。
発掘された遺跡はほとんど土台部分しか残っておらず、
周りにバラバラになった岩が飛び散っています。

その岩々は苔むしていて、
芝生はきれいな緑色で、
周りは赤い肌のマホガニーが囲み、
ちらちら木漏れ日が落ちています。
神社のように落ち着く空間です。

観光客は僕ら以外に二組(どっちも白人)見ただけです。
サンドイッチを作ってきた僕らはランチにするために、
芝生に紙を敷いて腰を降ろしました。

食べはじめて辺りを伺うと、
周りには等間隔に巨大な墓石のような岩が並び、
祭壇のような場所があるのを見つけました。
僕らはその中央の広い芝生の上にいました。

たぶん人生の中でこれほど、
サンドイッチを食べて厳かな気持ちになることは今後ないだろうな、
という経験でした。


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