2013年12月30日月曜日

暗い朝のダウンタウン

ベリーズからアメリカにきてもうすぐ一週間が経ちます。
だいたいアメリカに来てもほとんど動くことがない僕は、
家族が住むサンタクルーズ周辺で過ごしています。

それが今回はじめてロサンゼルスまで行くことにしました。
友達に会いに一泊二日のロス旅行です。

ベリーズ内を移動するときと同じように、
飛行機とバスの選択肢がありました。
飛行機なら往復400ドル、
バスなら往復で80ドルです。
七時間かけてバスで行くことにしました。
ベリーズシティーからプンタゴルダも七時間でした。

この旅行期間中『平家物語』を読み続けています。
この本はたくさんヒマがないと読み終えれないです。
Kindleに読み切れないほどダウンロードしてきたので安心できます。

20:30出発で3:30到着の便は予約するときには
目的地に辿りつくことだけを考えてます。
だけど二手三手先を読めない僕はいざロスに到着してみると、
こんな早朝というより夜中の大都市に放り出されて、
日が登るまでどこでどう時間を過ごしていいのか困りました。

同じ都市は都市でもロスと東京ではまったく雰囲気が違います。
東京にはどこかでいつでも店が開いている。
マンガ喫茶、カフェ、居酒屋、レストランなどなど。

だけどロスでそういう店を探そうと思ってもなかなか見つかりません。
僕はロスの図書館やディズニーミュージックホール、シティバンクといった、
ダウンタウンの大きな建物群の間を歩き回っていました。

明かりのある方へ向かい、
その北側のビル群を南に抜けると、
すぐに雰囲気が変わるのに気づきます。
そこはダウンタウンの旧市街で、
小さな商店、問屋、飲食店が並んでいます。

新市街を表だとすると、
この裏の旧市街に入ったところから人をちらほら見かけるようになります。
会話中の黒人グループ、
毛布にくるまったホームレス、
勤務を終えて疲れきった顔をしている警備員。

ユニオンステーションからダウンタウンまでバスで行きました。
午前三時を過ぎて店はどこも閉まってますけど、
バスは走っています。
そのバスに乗っている人たちは旧市街にいる人たちと同じグループです。

荷物をたくさん抱えた黒人、
毛布にくるまったまま移動しているホームレス、
今にも目が閉じそうな夜勤帰りの人をバスが運んでいます。
こんな時間にリュックを背負った観光客は見当たりません。

その旧市街を歩いていて人とすれ違うと
「チャイニーズ?」
と声をかけられます。
僕は軽いうなずき、
ボソボソとしたつぶやき、
後ろを振り返らず忙しい雰囲気を後ろに残して去り、
ダウンタウンをさまよいました。

この時間ロスで開いていて最も見つかる店は[サブウェイ]です。
だけどロスまできて[サブウェイ]に入りたくないです。

やっと[IHOP]という日本でいえばガストの位置付けのファミレスを見つけて、
これならまだアメリカに来た感じがあると思って入りました。

コーヒーと〈ストロベリーチーズケーキ〉というタイトルのパンケーキを頼む。
コーヒーは空のマグカップと魔法瓶で出てきます。

パンケーキは十分ほどで出てくる。
大きな厚いパンケーキが四枚です。
胃袋のサイズに対しては巨大です。
マヤ遺跡の土台が四段積み重なったような印象を持ちます。
半分しか食べれませんでした。

ここでノートにベリーズ旅行の出来事を書いて、
外が薄明るくなってきて時間を見ると三時間経ってました。

魔法瓶に入っていたコーヒーは三杯と半分でした。
飲み尽くしたので分かります。
コーヒーが4ドルに、
パンケーキが8ドル、
それにチップを2ドル置いて、
陽の昇りはじめるロスをまた歩きました。

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