一日僕とチェンジして入ってくれます。
ぜひこの機会にエンターテイナーのピッツァを食べにきてください。
僕はどこに行くかというと、
「食品衛生責任者養成講習会」で保健所に行ってきます。
こういう公的な認定を受けると人はつい強気になってしまう。
晴れて責任者になったあかつきには、
僕は偉ぶってまず、
腕を組んで上から目線が基本になるかもしれません。
昔、僕が十代の頃に遊んでいたコウジという友達が
リフトの資格を取ってきたときにこう言いました。
「やっぱ資格だね、食いっぱぐれがないからさー」
とタバコをふかしながらちょっと遠くを眺めている姿に、
何の資格もない僕は負けた気がして
なんだか悔しかった覚えがあります。
うちのおじいさんは生前、
西尾市のアーチェリー協会の協会長だったんですけど、
協会員に配るアーチェリー認定証のカードを持っていました。
僕はリフトの資格に対抗して、
その認定証のカードの束の中から一枚抜いて、
空欄に自分の名前を書き込むと、
コウジに見せびらかしに行きました。
カードを見たコウジはこう言いました。
「それって、食っていけるの?」
おじいさんに付いて二回だけアーチェリーで遊んだだけで、
的に当てるのも微妙な腕前ですから、
「食える」わけありません。
僕は帰り道にその認定証のカードをほかってきました。
衛生責任者になっても「食える」能力は何も身に付かないですけど、
いつかコウジにあったらこう言おうと決めています。
「厨房以外にも人が不潔か清潔かは判断できるようになった」と。
だいたいコウジという男はリフトに誇りを持ち過ぎていて、
いつも安全靴を履いているような男で足が臭かったのです。
「それって、食っていけるの?」
と言われる前に、
「きみ、水虫菌に食われてるんじゃないの?」
と指摘してやろうと思います。
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