2013年10月25日金曜日

カールの結婚式

僕の叔父のカールが結婚した。
四四歳で最初の結婚です。
母、祖母は共に二回結婚して、
祖父は三回、
今九四歳の曾祖母は六回結婚しているので、
母方の家系でカールの結婚は遅いほうになります。

昔、僕がまだ赤ん坊だった頃、
乳母車に乗った僕を彼が押して歩いている写真が何枚もある。
僕は彼のことをアンクル・カールと呼んでいる。

カールは十三歳でマリファナを吸いはじめて、
同じ時期にメスを使いはじめた。
アメリカ人は覚醒剤のことをメスという。
Methamphetamine の略で Meth です。
今はアメリカ中の十代の子供が(白人の)、
ストリートドラッグの中でも安くて簡単に手に入るメスで溺れている。

カールがはじめてリハビリに通いはじめたのは
三十代最初の頃で、
リハビリ施設を三回抜け出して、三十代後半に治療を終えた。
それ以降今に至るまでノースカロライナ州でコックとして働いている。

相手はマッサージ師のローリーといって、
三七歳でアシュビルに住んでいる。
七人兄妹うち二人がゲイで、共に結婚している。
(オランダで結婚したそうです)
二人のゲイは共にパートナーを連れてきていて、
参列した母は「仲が良さそうだった」と言っていました。

結婚式はカールとローリーが住んでいる家の裏庭で行われました。
その儀式の一つに、五人の兄弟(そのうちゲイが二人)が、
新婦をバケツリレーのように運び上げて、
カールに渡すというものがありました。

その後近くのオーガニックなカフェで、
「グルテンフリー」で「ドライ」のパーティーがありました。
ドライ・パーティーとはアルコール無しという意味で、
カールはアル中からの回復者でもあったので、
その尊敬の意味も込めてドライ・パーティーだったと思います。

パーティーが終わるとカフェの外にはアメリカでおなじみの
空缶をたくさん後ろにぶら下げた車が待っている。
後ろの窓には髭剃りクリームで「Just Got Married」と書いてある。
この「髭剃りクリーム」を使うというのはおなじみかどうか知りません。
僕が母に「このシェイビング・クリームはゲイのカップルのやつか?」
と聞くと、
「メイビー」と言ってました。






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