2013年10月7日月曜日

クロワッサンのサンドイッチ

今日と明日はオーシャン定休日になります。
クロワッサンをもらったので、
今日の朝ごはんでサンドイッチにしました。

僕はクロワッサンのサンドイッチが好きです。
言わないでください!
分かってますから、もったいないってことは。

美味しいクロワッサンはプレーンでいくべきです。
中にチョコも、カスタードも、ハムもいらない。
クロワッサンにとって彼(彼女)らはただのお節介です。
クロワッサンさんは自分一人の力で、
いや三人の力で、
難しい局面を打開する力を持っています。

前線のパリッと感、
中盤のモチッと感、
そして最後尾の焦げたバターが溜まった底のザクッと感。
これでクロワッサンさんは三人力です。

差し出がましいことをしては
クロワッサンの良さが消えてしまう。
そういう覚悟の下、
僕は今朝、クロワッサンをサンドイッチにしました。

横っ腹に包丁を入れるときパリッと音がします。
泣けてきます、このパリッと感を自分の歯でたてられずに。
でもガマンしてください。

次にありがたい本を開くような厳かな気持ちで
(厳かでなくてもよい)、
切れ目を入れたクロワッサンを開いてください。
薄く何層にもなった柔らかいパンの層が千切れるのを見て、
「もうこのもっちり感は永遠に失われてしまった」と、
泣きそうになるかもしれません。
でもガマンしてください。

そこに罪を犯していることを自覚しながら
詰め物を挟んでください(罪ではないので自覚しなくてもよい)。
僕はモッツァレラとツナに、
塩胡椒とオリーブオイルを垂らした。
これを閉じずにそのままトースターに入れて焼きましょう。

僕が思うに上等なクロワッサンほど表面がパリッとしていて、
焦げやすいです。
「大学に息子(娘)を送ってもう安心だ、
これで立派な大人になる」なんて思わないでください。
トースターに入れたら卒業するまで見守ってあげましょう。
もし、どうしても目を離さないといけなくて
焦がしてしまったときは、
ガマンしなくてもいいです。泣いてください。

うちの二十年前の年代物のトースターでも二、三分というとこです。
チーズの表面が溶けて、
バターの芳醇な香りが立ち、
ちょっと触っただけでも皮がくずれるぐらいデリケートになった頃、
これぐらいが丁度いいと思います。

お皿に取ったら、すぐにかぶりついてはいけません。
まず食卓に運びましょう。
牛乳はありますか?コーヒーはありますか?
なかったら水でもいいです、急いで用意してください。
ちゃんと食卓に並べるという儀式が大事です。

食事は視覚が七割、という言葉を聞いたことがありますけど、
その割合いはまったくデタラメだと思う。
でも三割ぐらいはありそうなので、
多少演出も必要になる。
食べはじめてから何か飲みたくなってバタバタすることは、
僕にはよくある。

ちゃんと全部用意して食べましょう。
僕の食卓はいつもデスクトップのパソコンの前ですけど、
経験上クロワッサンを食べながらタイピングはしないほうがいいです。
キーボードの隙間に皮が入り込みまくります。

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