2013年5月25日土曜日

二人の黒人の笑い

コーエン兄弟の映画を見ていると、
夢を見てるのと似た感覚になることがあります。
又聞きですけど、
宮崎駿はこう言っているそうです。
〈良い映像作品〉は一つのシーンから
三つの意味が読みとれる。
夢もまた、
一つの場面の解釈が人によって変わるように、
複数の意味がある(というか読みとれる)。

コーエン兄弟の映画もそんなふうに、
色んなサインが映像に潜んでいる。
他の作品と同じように『レディ・キラーズ』にも暗示性がある。
けどそれ以上に、
一人でアハアハ笑いながら見れる映画です。

この映画の笑いの要素は二人の黒人です。
二人の黒人が、映画全体の笑いポイントを独占している。

その一人はマンソン夫人という役のお婆さんです。
この人の面白さは一言で「面白い」というには物足りない。
かといって文字で書いてみたけど、
ぜんぜん面白く書けなかった。
それは僕のせいじゃないです。
お婆さんの仕種、声、顔、言葉、
そういうのがひっくるまって面白い。

「いいかい?
“メニ メニ タンカロー パルジン”」
神の裁きの言葉さ」
冒頭のマンソン夫人のこの場面は傑作です。

もう一人は、ガウェインという若い黒人の男。
強盗のスパイ役の彼は、
危機が迫ったとき太った警備員を笑いで誤摩化す。

「ブクブク太りやがって。
もしその脂肪が金ならお前は大金持ちだよ!」

警備員が笑っている間に自分の仕事をする。
でもこのガウェインも仕種、声、顔、言葉、
そういうのがひっくるまって面白い。

今日は非常に不満な一日です。
自分の予定管理の甘さから、
ブログをアップするのが夕方になってしまったし、
面白い映画のことも面白く書けないし。
不満!
不満不満!

まあ不安になるよりは、
不満になるほうがまだマシか。

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