僕はコーヒーのペーパーフィルター入れを買いました。
今までペーパーフィルターは買ったときに入ってた
ビニール袋のまま引き出しに入れてました。
でも、フィルター君には毎日働いてもらっているので、
もうちょっとまともな居住空間を与えてやりたかった。
このフィルター入れはケヤキの木で、
扇形にカットされた二枚の板が紐で張り合わされてる。
ただ木に穴を開けた容器ではなく、
紐を使って重ねているところが〈変わってる〉。
最初ペーパーフィルターをたくさん入れるときは、
紐が伸びて張り合わせた板が広がる。
次に、紙を抜いて少なくなっていくときは、
伸びた紐が縮んでいく仕掛けになっている。
……なんと言えばいいのか、説明しづらい。
中身が減っていくのと同時に、
張り合わさった板が重なっていくから、ダランとしない。
言葉でこの原理は伝えることは難しい。
写真でアップすればもう少し分かりやすいかもしれない。
でも写真に頼りたくない。
人間関係で言うとこうなる。
出会いはじめの恋人同士の間にはペーパーフィルターがある。
でも、それは隔たりじゃない。
恋人になるには、
お互いの間にあるフィルターを通して、
コーヒー豆の出汁を取るように、
相手のことを理解し合わないといけない。
それで、お互いの間にあるフィルターを一枚一枚抜いていくと、
ついに恋人同士はフィルターいらずで重なり合う。
淹れたコーヒーを二人で仲良く飲める。
だいたいそういう仕組みなりそうです。
どうですか、分かりましたか?
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