2013年5月11日土曜日

ペーパーフィルター入れ

松本寛司さんの「おいしい器」展も明日で最後です。
僕はコーヒーのペーパーフィルター入れを買いました。
今までペーパーフィルターは買ったときに入ってた
ビニール袋のまま引き出しに入れてました。

でも、フィルター君には毎日働いてもらっているので、
もうちょっとまともな居住空間を与えてやりたかった。
このフィルター入れはケヤキの木で、
扇形にカットされた二枚の板が紐で張り合わされてる。

ただ木に穴を開けた容器ではなく、
紐を使って重ねているところが〈変わってる〉。
最初ペーパーフィルターをたくさん入れるときは、
紐が伸びて張り合わせた板が広がる。
次に、紙を抜いて少なくなっていくときは、
伸びた紐が縮んでいく仕掛けになっている。

……なんと言えばいいのか、説明しづらい。
中身が減っていくのと同時に、
張り合わさった板が重なっていくから、
ダランとしない。

言葉でこの原理は伝えることは難しい。
写真でアップすればもう少し分かりやすいかもしれない。
でも写真に頼りたくない。

人間関係で言うとこうなる。
出会いはじめの恋人同士の間にはペーパーフィルターがある。
でも、それは隔たりじゃない。
恋人になるには、
お互いの間にあるフィルターを通して、
コーヒー豆の出汁を取るように、
相手のことを理解し合わないといけない。

それで、お互いの間にあるフィルターを一枚一枚抜いていくと、
ついに恋人同士はフィルターいらずで重なり合う。
淹れたコーヒーを二人で仲良く飲める。
だいたいそういう仕組みなりそうです。
どうですか、分かりましたか?

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