2012年3月13日火曜日

にんじんサラダ

細くすったにんじんに、
アーモンドとブルーベリーをからませて、
りんご酢で和えたものを最近よくサラダに出してます。
ぼくはこれ好きなんです。

学校の給食で出たりんごやみかんとキャベツなど、
「フルーツと野菜を一緒にするな」
という人がけっこういましたので、
その手の人はお気に召すかわかりませんが。
でも上等なブルーベリーを使っているだけあって、
良い味を出してるんです。

ぼくが子どものころの写真に、
ブルーベリーが一杯の紙箱を抱えて、
青い汁でべたべたになりながら
鷲掴みで食べているというのがありました。
ベリーを熊みたいにむしゃむしゃ食べるのって
おいしいですよね。

でもブルーベリーの真価が発揮されるのは、
単独よりも誰かと出会ったときだと思います。
ブルーベリーはマフィンとかホットケーキに出会うと、
理屈抜きで一緒になる恋人みたいになってしまいます。

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』では
ジャズシンガーのノラ・ジョーンズと、
ジュード・ロウが境界を飛び越えて出会います。

その相手がにんじんになった、
ということをぼくは言いたいわけなんです。
それはもちろん、マフィンとかホットケーキに比べたら、
にんじんとの間には階級差がありますよ。

マフィンとかホットケーキがブルジョワなら、
にんじんは田舎出の野心はあるけど仕事がない男みたいなやつで、
ブルーベリーがにんじんを恋人にするには、
勇気がいるなんてもんじゃありません。
親の承諾だっているでしょう(ブルーベリーの親ってだれだ?)。

「ドンノワ~イ アイディドゥンカ~ム♪」
みたいに、彼女は来なかった……、
となる可能性大です。

でも、
階級差婚はすごい愛が生まれる可能性をもってます。
愛まで引っ張っり出しましたが、
オーシャンのにんじんサラダは出会ってしまったのです。


牧W一心