昨日は「野村万作 野村萬斎」の
狂言会に行ってきました。
<はじめてみる子どもと大人のための>
と謳っているだけあって、
専門知識がなくても楽しめました。
前に能を見たときは、
何を言ってるのかぜんぜん分からなかった。
でも今回の狂言はそれとはちがって、
セリフをちゃんと聞き取ることができて、
笑えました。
同じ笑いを取る落語とは、
笑えるスポットがちがうようにも思えました。
落語はリズムがあって、
スピード感とかメリハリで笑いを取ったりします。
でも狂言はセリフが単調なところに
おもしろさがあります。
怒っても喜んでも、
声の調子が変わることがないんですよね。
ずっと「さ~ら~ば~、さ~ら~ば~」
というゆるいかんじです。
だから詐欺師が田舎者をハメようとして、
それに失敗したときは
「ゆ~る~せ~、ゆ~る~せ~」。
主人に買い物を命じられ、
行きたくない家来は仮病を使って
「い~た~い~、い~た~い~」。
どんな危機的状況でも、
ひたすらこのゆるい調子です。
でも、役者からはすごい緊迫感が伝わってきます。
野村万作の目は常人とは思えません。
どこを見てるのか分からなくて、
目が自分と合っているような合っていないような
錯覚を感じさせます。
そんな中で緊迫感からかけ離れたセリフが出てくる。
きっとそれが技なんでしょうね。
オーシャンでは今日、
「春風めぐる」があります!
緊迫感とゆるさが、
このライブにもありそうです。
牧W一心