ぼくの人生は心のすき間風を埋める過程が、
そのまま日々に反映されたみたいなものです。
その代わりそう言っておきながら、
部屋のすき間風はピューピューでした。
世の中、こういう矛盾はよくあることじゃないですか。
たとえば、毎朝青汁を欠かさずに飲む人が、
タバコをやめることができないみたいな。
あるいは、流行のダイエット器具はすぐに買うけど、
夜寝る前のラーメンとかデザートは辞められないみたいな。
そういう矛盾はよくありそうです。
ともかく、ぼくはやっとそのすき間を埋めました。
テープにスポンジがついているやつを、
襖と襖の間にこれでもかっていうぐらい貼り付けてやりました。
これですき間風の数10%は防げるぞ。
こんな春先になってやっとか、
と自分でも言いたくなるんですけど、
やっとさ、です。
やっぱり矛盾を解消すると気持ちいいですね。
「そうだった、おれは昔からこうしたかったんだ」
というカタルシスがあります。
もしかしたら「めんどくさがりや」と呼ばれる人は、
カタルシス製造者かもしれませんね。
抑圧からの解放を感じるがために、
時の果実が熟すまで取っておく。
どうですか、こういう言い訳?
牧W一心