「こちらはシエルの家です。
今日は九月十一日火曜日。
今日の豆知識はこちら。
極寒のヤクーチアでは凍った息の音をこう呼びます
“星々のささやき”」
これはある小説の冒頭です。
僕はこの冒頭部分が好きで、
はじめて読んだときすぐに、
ノートを開くこともせず、
表紙にこの言葉をそのまま書き写しました。
そのせいで、
ノートが埋まるまでの数ヶ月間(去年の春から夏ぐらい)、
毎日のようにこの言葉を読む、というか、
この言葉が勝手に目に飛びこんできていました。
そのせいで、
今日みたいに寒い朝目覚めて吐き出す空気が白いときは、
決まってこの“星々のささやき”を思い出します。
凍った息の音ってどんな音なんですかね。
(ヒュルルルル、とか?)
ともかくそのせいで、
なんだか自分のこの白い息が
すごく貴重で良いものだと勘違いしそうです。
実はニンニク臭かったりしたらイヤですね。
こんなに自分の意識にこの小説の言葉が影響を及ぼしているんですけど、
誰の小説だったかどうしても思い出せません。
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